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ライフスタイル

在韓ニュージーランド大使

#マル秘社会面 l 2019-10-30

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

今日の話題は在韓ニュージーランド大使に関するお話です。フィリップ・ターナーニュージーランド大使が今月18日、大統領府で開かれたレセプションにカップルで招かれ、ムン・ジェイン大統領と会い握手を交わしました。大使が大統領府のレセプションで大統領に会うのは、当たり前のことですが、これが話題になるのはターナー大使がカミングアウトしたゲイで、ニュージーランドで結婚した配偶者、日本人男性のイケダ・ヒロシさんと共に韓国に赴任しているからです。

ターナー大使はその日のことをツイッターに

「私の夫ヒロシとともに在韓外交団招請のレセプションで文在寅大統領と夫人にお会いできて大変光栄だった。文在寅大統領のおかげで韓国で初めてこれが可能となった」

と書き込んでいます。フィリップ・ターナー在韓ニュージーランド大使とイケダヒロシさんは、結婚した同性カップルです。 二人のパートナー関係は今年で25年目。イケダさんは日本の性的少数者人権団体でも活動しています。 在韓大使が同性の配偶者とともに韓国に来たのは初めてです。

ニュージーランドは2005年に同性カップルの「市民結合」を許可し、2013年には同性婚を法制化し、ターナー大使は正式に結婚しました。

同性カップルを大統領府のレセプションに呼んだというのですから、画期的な出来事で、さすがに革新派のムン大統領らしいと思ったのですが、現実はそんなに簡単ではなさそうです。

わずか1年前の昨年ですら、大統領が大使の信任状を受け取り赴任を公式なものとする「在韓大使信任状奉呈式」の際、ターナー大使はイケダさんを同伴できませんでした。外交部は「当時は家族を奉呈式に同伴できなかったが、その後指針が改正された。改定時期ははっきり確認できない」と説明しています。

ターナー大使の信任状奉呈式は2018年でした。この時、イケダさんは配偶者として認められなかったために同行できなかったのです。その後、 法務部は昨年12月に指針を改定しました。「派遣国の法令によって法的な婚姻関係にある場合、同伴家族の地位を認めるように」 今回の行事にイケダさんが同行する根拠となった指針です。しかし、外交部が指針改定の時期を確認しなかったのと同じく、法務部も改定の事実を公表していません。

人権運動の活動家は「ターナー大使が文大統領に感謝の意を示すほど重要な出来事だったのだが、大統領府としてはその意味を知ってもらいたかったというより隠したかったのではないかと思う」と感想を述べています。

さすがにニュージーランドのように同性カップルの婚姻まで認める、というところまでは韓国の社会は進んでいないようです。しかしそれでも同性カップルの大使が大統領府のレセプションに招かれたというのは、大きな一歩だったのではないでしょうか。

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