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ライフスタイル

第542話 韓国の学校から春休みがなくなっている?

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-02-11

玄海灘に立つ虹

© Getty Images Bank

韓国の小学校、中学、高校は来週あたりから春休みに入るところが多いです。だいたい、2月の第1週から第2週くらいまでが3学期、残りの2週間ぐらいが春休み、そして3月に新学期が始まるというパターンです。

でも3学期には授業はすべて終わり、期末試験も終わっているため、宙ぶらりんの状態で、児童・生徒たちは教室で映画を観ながら時間をつぶしているのが現状です。


2月なのに「春休み」と言うのですが、実は、ずっと以前、植民地時代には日本と同じく4月に新学期が始まっていたので、春休みは3月でした。しかし解放後一時アメリカと同じく9月から新学期が始まっていた時期を経て、今のように3月に新学期となったのは1961年からになります。


その後だんだんと春休みが短くなってきたような気がします。夏休みや冬休みの半分にも満たない期間の春休みはいらないのではないかという声が出てきたのも無理はありません。教育部では2005年にこの問題を具体的に取り上げ、夏休みなどの日程を学校長の裁量に任せるとして、いくつかのモデルを示しています。そのうちの一つが「2月の登校を最小限に抑えるモデル」で、冬休みと春休みを合わせて長めにし、2月に終業式や卒業式だけを行うというものです。このモデルを最も多くの学校で取り入れているのが京畿道(キョンギド)で、去年を基準にすると、小学校の91%、中学校の82%、高校の60%で2月の春休みをなくしています。世宗(セジョン)市では全体の97%が1月に終業式と卒業式が行われ、春休みがなくなっています。


ただ、学校現場の反応は複雑です。2月に登校しないことで、「生徒たちが語学研修など長期的な計画を立てるのに役立ち、教員のほうも新学期を準備する余裕ができた」、「校舎の補修工事などができる時間的な余裕ができた」という好意的な反応もありますが、「教員としては、成績を出したり卒業式や終業式の準備、翌年の業務の引継ぎなどの仕事を12月末に一度にこなさなければならなくなるので大変だ」という意見もあります。


高校は相対的に春休みを設けているところが多いです。大学入試に必要な書類や記録の問題があるからです。実際、2月に登校しない高校の場合、「教員が1月にすべての仕事を終えるには12月末には生活記録簿(生徒の成績を含め、読書活動や行動の特徴などの状況を記録)の作成を終えなければならず、時間が足りないということで、ミスのないようにクロスチェックを何度も行っている」ということでした。


子どもたちの反応も分かれています。「冬休みが長くなるのはいいけれど、学期が長くなるので12月末頃になると疲れが出てくる」という声もあります。特に小学生の場合、どれだけ早く、どれだけ長く休むか、にしか関心がないので、冬休みがあまり遅くなると授業に集中しない児童も出てくるということです。

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