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ライフスタイル

第543話 ドラマ『愛の不時着』が終わりました

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-02-18

玄海灘に立つ虹


tvNで放送されていたドラマ『愛の不時着』が、2月16日、最終回を迎えました。

このドラマのメインになっているのは、パラグライダーで北韓に不時着した財閥の娘と、彼女をかくまい守る北韓の将校のラブストーリーです。

このドラマ、最終回の第16話の視聴率が21.4%を記録し、地上波を含めたすべてのチャンネルで、この時間の視聴率首位となっただけでなく、tvNのドラマで歴代1位だった『トッケビ~君がくれた愛しい日々~(邦題)』の最高視聴率20.5%を超えるという大記録を打ち立てました。


思い返してみると、『愛の不時着』は最初から鳴り物入りで始まったドラマでした。まずヒョンビン、ソン・イェジンという二人のトップスターが主役に起用されたこと、それに何より北韓を素材にした破格のストーリーということで俄然話題になったのです。主演の二人は以前2度も熱愛説が浮上していて、ドラマの放送中も熱愛説、結婚説、別れた、などの説が流れました。こうした説に対しては二人は特にコメントはなく、ドラマのホームページやSNSなどでむしろ仲睦まじい姿を見せていました。北韓との関係が緊迫している中、初めの頃は北韓を美化しているとの批判の声もありました。実際、国家保安法違反だとして告発されています。個人的には美化というよりファンタジー的な要素が強く見られたのではないかと思います。ありえない設定からくるファンタジーです。でもこれもドラマならではの魅力ではないでしょうか。


また、北韓についてのいろいろなことがかなり忠実に描かれていると感じました。前半は北韓、後半は韓国が主な舞台になるのですが、全体を通してコミカルなやりとりやシーンも多く見られます。特に中盤以降では、北韓の兵士たちが韓国にやってきて体験する日常的なことがコミカルに描かれています。そういう面では(もちろん緊迫したシーンも多いですが)、ロマンチックコメディ、ラブコメディだといえるでしょう。韓国ではロマンチックコメディというジャンルは最近では下火になっている感もあります。正直言って、でもこのドラマは、南北を 股に掛けたラブストーリーと主演の二人の演技、それから助演を務めた俳優さんたちの魅力的なキャラクターがうまく調和して、視聴者に夢を見させてくれたのではないかと思います。ちなみにその俳優さんの中では、映画『パラサイト 半地下の家族』で主演のソン・ガンホさんの奥さん役のチャン・へジンさんと、インパクトのある男性役のパク・ミョンフンさんが姉と弟で出演していて、映画とは全く違う軽妙なやりとりが好評でした。


脚本はパク・ジウンさん。『星から来たあなた』、『青い海の伝説』など話題作の脚本を担当した人気作家です。彼女について、大衆文化のコラムニスト、チョン・ドクヒョンさんはこう書いています。「男女の間の障害物を越えるラブストーリーがメロドラマの基本的な構造だとすれば、『愛の不時着』はその障害物を南と北という到底越えられるはずのない境界を設定することで、斬新なロマンチックコメディを描くことができた」

このドラマはまさに、斬新なラブストーリーに違いありません。

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