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ライフスタイル

新型コロナウイルスと宗教活動

#マル秘社会面 l 2020-02-26

玄海灘に立つ虹

© YONHAP News

先週末から韓国で新型コロナウイルスの患者が爆発的に増加していますが、その背景に韓国人の熱心な宗教活動があります。

一番大きな問題になっているのが新興宗教団体「新天地イエス教会」です。31番目の患者がこの宗教団体の信者で、この女性が教会の礼拝などに出席後、大邱で多数の患者が発生したことからこの宗教団体に世間の関心と非難が集中しています。

教会の礼拝というのは狭い空間で多数の信者が一斉に祈ったり、賛美歌を歌ったりするために、どうしても感染の危険性が高まります。また宗教活動という名目で信者たちは、いろいろな場所に積極的に出かけていき信仰を広めるというのも、大きな特徴であり、それがまた多数の感染へとつながってしまいます。日本ではなかなか想像しにくいかもしれませんが、毎週日曜日に何千人が集まり一つの教会の建物の中で祈りをささげるのが韓国のキリスト教の日常です。

問題となっている「新天地イエス教会」は 慶尚北道青島(キョンサンブクド・チョンド)出身の李総会長が1984年に創設した宗派で、 京畿道果川に本部があり、全国組織を12の支派に分けています。新天地側が明らかにした信者数は23万人です。また中国の武漢でも活動をしていたという報道もあります。その結果、現在ではこの23万人全員が怪しいということで、政府は教会側に信者名簿の提出を求めました。

25日現在で 教会側は個人情報の流出を防ぐために氏名を除く住民登録番号と住所などの情報を提供するとしています。名簿を受け取ったら、政府はまずは感染者が大量に発生している大邱地域を中心に信者に対する検査を行い、その後、その規模を全国にまで拡大する方針です。

もう一つ大きな話題となったのが、聖地巡礼を目的にイスラエルに行ってきたカトリック信者の団体がグループ39人中28人の感染が確認されたというニュースです。このグループもやはり大邱に近い慶尚北道安東の人々で、今月8日から16日までイスラエルを訪れていました。そして帰国後感染が確認されたものです。

このグループが搭乗していた大韓航空の客室乗務員の感染が確認され、この事実を知ったイスラエル政府が韓国人の入国を禁じるなど、影響は大きくなっています。

このため韓国では今、宗教界全体が感染防止に向けて動き出しています。キリスト教ではまずカトリック団体が19日に大邱でのミサを中止したのを皮切りに教区内で感染者が出た安東地区も22日にミサを中止し、水原、釜山、仁川、全州に続き明洞聖堂をはじめとするソウル教区でもミサの全面中止を決めました。

またキリスト教のプロテスタント系の教会、そして仏教界でも毎月旧暦1日の定期法会をはじめとする行事をすべて取り消すことにしました。また山寺では一時的に寺自体を閉鎖し、全国137の寺で行っているテンプルステイも3月20日まで中止することを決めました。

今回集団感染の温床となってしまった新天地イエス教会は新興宗教団体だということもあり、特に世間から鋭い批判を浴びています。そのため信者であることを隠して、そのまま日常生活を続け後で感染が分かり、周りにさらに迷惑をかけるという悪循環も見られます。韓国人にとって宗教活動は日常に深く根付いたもので、生活のほぼ全部を宗教活動にささげている人もたくさん見られます。それが良いかどうかは別として、今回の集団感染、爆発的な感染者増加の背景にあることは確かです。

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