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ライフスタイル

第546話 女優のシム・ウンギョンさんについて

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-03-10

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

女優のシム・ウンギョンさんが、3月6日、第43回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞しました。映画『新聞記者』での演技が評価されたのです。韓国の女優が日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞したのは初めてです。2010年に女優のペ・ドゥナさんが『空気人形』(是枝裕和監督)で優秀主演女優賞を受賞しています。シムさんは日本アカデミー賞だけでなく、その前に、毎日映画コンクール主演女優賞やTAMA CINEMA FORUM(TAMA映画祭)最優秀新進女優賞などを受賞しています。


シム・ウンギョンさんは1994年5月31日生まれ。9歳でドラマ『宮廷女官~チャングムの誓い~』でデビュー。主演として韓国で観客動員745万人を記録した大ヒット映画『サニー永遠の仲間たち』(2011年)で大衆的な知名度が一気に上昇しました。『怪しい彼女』(2014年)では韓国で観客動員866万人を記録するなど話題の作品にも多数出演しており、その後も多数の映画に出演したほか、ドラマでは、韓国版『のだめカンタービレ』に当たる『ネイルもカンタービレ』(邦題:のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ)(2017)、『マネーゲーム』(2020)などで活躍しました。


一番気になったのは、韓国国内でも十分に活躍していたシムさんがなぜ日本での活動に乗り出したのかということでした。このことについては韓国の記事より日本のインタビュー記事のほうがより詳しく伝えていました。それによりますと、彼女は「俳優という仕事は、常に勉強し続けなければならず、いろんな作品に挑戦することはもちろん、自分の人生でも、いろんな経験をすることが大事だと思っている」と話したうえで、高校の時にアメリカに留学した経験に触れています。その経験も、「韓国だけではなく、いろんな国でいろんな経験をしたいな」と思うようになったきっかけになったそうです。シムさんは以前から日本の文化全般に興味を持っていて、なかでも、日本映画から受けた影響はとても大きかったということです。中学生のときに初めて観た日本の映画が岩井俊二監督の『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)と是枝裕和監督の『誰も知らない』(2004年)だったそうで、そこから日本の映画に興味を持つようになり、「いつか日本で仕事ができたら」という夢が大きくなっていったと話しています。


そうしたところにいまの事務所「ユマニテ」の方とお話しする機会があり、2017年、正式に契約を結んだそうで、その頃から日本語の勉強を始めたといいます。『新聞記者』では、韓国人の母と日本人の父を持ち、アメリカで育った社会部の記者という役を務めましたが、クランクインする1年くらい前から集中的に日本語を勉強し、日本の新聞社を訪ねて記者の方たちを観察したり発音やイントネーションを一つ一つ直していったそうです。


シムさんは当分は日本での活動に注力し、2本ほどの作品に出演する予定だと所属事務所が明らかにしています。一方で、映画『新聞記者』が韓国で再び公開されることが決定しました。韓国では去年10月に公開されていますが、今回の受賞を記念して、CJ CGVが全国20か所のCGVで、11日から、この映画を7000ウォンという特別料金で上映するとしています。

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