自己啓発本『セイノの教え』
2024-03-21
新型コロナウイルスの感染拡大を受け全国で臨時休校が続いているのは日本も韓国も同じことです。そして登校が開始されるにしても一斉ではなく分散されるだろうというのも同じです。しかし両国の政府案を比べてみるといろいろと違う点があることが分かりました。
日本は「分散登校では、進路指導の配慮が必要な小学6年生や中学3年生を優先させ、教師による対面での学習支援が特に求められる小学1年生への配慮も求めた」ということで、小学6年生、中学3年生、そして小学1年生からまず登校させようということです。
韓国は「中学·高校の場合は高学年から、小学校は低学年(幼稚園含む)から、学年別に一週間程度の間隔で順次登校する。特に、幼稚園と小学校1、2 年生の場合、遠隔授業に適応しにくい点、親の協力具合による教育格差問題、家庭での保育の負担と同時に、相対的に活動半径が狭く、親の保護が容易だという点も考慮した」
ということで具体的には一番先に登校するのが5月13日の高校3年生、次が5月20日でこの日から高校2年生、中学3年生、小学1,2年生、幼稚園児、5月27日からは高校1年生、中学2年生、小学3,4年生、一番最後が6月1日の中学1年生、小学5,6年生という順番で登校をはじめます。
日本も韓国も受験を控えた進路指導が必要な学年をまず最初にという点は同じですが、韓国はそれが高校3年生であるのに対して日本は高校受験、中学受験があるということから、小学6年生、中学3年生を含めている点が注目されます。特に韓国の場合、小学6年生は一番遅い6月1日の登校であることから見ても大きな違いがあることが分かります。
日本は「音楽科、家庭科、技術・家庭科、体育科などの学習活動の一部や、運動会や文化祭、修学旅行などの学校行事は、3密を避けられないとして行わない」「具体的には▽音楽科における狭い空間や密閉状態での歌唱指導、身体の接触を伴う活動▽家庭科、技術・家庭科における調理等の実習▽体育科、保健体育科における児童生徒が密集する運動や、児童生徒が近距離で組み合ったり接触したりする場面が多い運動 」
韓国は「 一部の科目は、登校再開後も制限的に進められる見通しだ。体育は飛沫が飛ぶ恐れがある授業の代わりに、接触頻度の低い身体活動を中心に進め、音楽授業でも歌唱や管楽器の使用などはしばらく控えなければならない」
ということで、制限される授業の中に音楽、体育が含まれているのは日本も韓国も同じですが、家庭科、技術・家庭科については韓国では言及がありません。たぶん、科目はあっても日本のように実際に調理をすることはないためだからだと思われます。
日本ではこの点に関する報道はまだ出ていませんが、韓国では教育相にこんな質問がでていました。「新型コロナウイルスに対する憂慮から、登校再開後の登校選択権を与えてほしいという保護者が多いが」
これに対して教育相は「非常に慎重に、徹底して生徒と職員の健康状態を登校1週間前からチェックするシステムを整えた。生徒や保護者の憂慮を最小限にするための措置だ。登校させるかどうかを、症状や基準なしに保護者に任せてほしいというのは、そこまで拡大するべきではないと思う」
ということで、保護者の判断による登校させない権利を与えてほしいという意見に対して教育相は難しいと答えていました。
「授業中もマスクをする、生徒と生徒の間の距離を開ける」などというのは日本も韓国も全く同じでした。新型コロナウイルスの感染拡大で社会のいろいろな場面で変化が起きていますが、いよいよ登校再開となればその変化が学校にもやってきます。でも子供たちにとってはどんなに厳しい規制があっても学校に行き、友人や先生に会えるだけでもうれしいことでしょう。
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