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ライフスタイル

韓国も「失われた20年」が到来か

#マル秘社会面 l 2020-06-10

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

1990年代初頭のバブル崩壊後、20年以上にわたって経済の停滞が続いた期間のことを日本ではよく「失われた20年」と呼んでいます。そして韓国では今、韓国にも日本のように「失われた20年」長期の経済低迷が来るのではないかという危機論が台頭しています。

今年1月21日の中央日報のコラムには「韓国経済日本化の泥沼に陥っている」という記事がのりました。その内容は

悪口を言いながら似ていくということか。韓国経済がまさにその状況だ。あちこちで「日本化」(Japanification)現象が目撃されている。1990年代から30年近く長期不況に陥った日本が体験したことが韓国で起きているのだ。

まず物価だ。消費者物価上昇率は昨年過去最低の0.4%を記録した。人口減少と高齢化も日本の軌跡に沿っていきつつある。韓国は事実上人口減少時代に入り込んだ。 労働時間減少が経済に打撃を負わせたのも韓日の似ている部分だ。 金利政策の効果が限界値に到達したのも同様だ。

というように、韓国と20年前の日本の状況が似ていることを細かく指摘していました。そして新型コロナウイルスの感染拡大で全世界が経済に大打撃を受けている今、また同じような主張が、それも政界、政府などから出ています。

東洋(トンヤン)大学の陳重権(チン・ジュングォン)元教授は7日、自身のフェイスブックで

「今後絶対人口と生産年齢人口も減り高齢化も急速に進められるはずだが、ひたすら『K-クッポン(盲目的な愛国主義)』にハマっている。この国も20年前に日本が歩んだ道に入っているのではないか懸念される」「政治もすでに日本式1.5党体制に変わっており、御用メディアと御用団体が増えている中で政権に対する批判的な声を出すことはますます難しくなっている」

と主張しました。野党からはすでに韓国も「失われた20年」に入っていると主張する議員もいます。 未来統合党のユ・ギョンジュン議員は

「新型コロナウイルスの感染拡大とは関係なく急激な最低賃金の引き上げと勤労時間制限、企業に対する反感など最初から経済政策の方向が誤ったから起きたこと」「すでに日本のように失われた20年に入っているのはもちろん、今同じ経済政策基調を継続すればギリシャ・イタリアや南米一部国家のようにさらに悪くなる恐れもある」

と警告しています。このような意見は政府、与党内でも見られます。 洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は昨年10月国会企画財政委員会総合監査で「韓国経済が日本の失われた20年の二の舞を踏まないのが重要だ」と話していました。

また与党 統合党のチュ・ギョンホ議員は

「崩れた庶民経済を生かすために国家財政の拡大が必要だが、国の債務が急速に増加しているにもかかわらずそれを管理する基準自体がないのは大きな問題だ。持続可能な国家財政の運営のためにも長期的な財政健全性の水準に対する社会的公論化が切実に必要な状況」

だと指摘しています。「日本の失われた20年」を決して他人事だとは思えない、明日は我が身だという気持ちはすべての発言から感じられます。新型コロナウイルスの感染拡大により不安な時期なだけに余計、このような発言が増えているようです。

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