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ライフスタイル

第567話 「シーズンソング」の復活!

#アジュンマの井戸端会議 l 2020-08-04

玄海灘に立つ虹


2000年代半ばぐらいまで、韓国の音楽界では、「夏はダンス、冬はバラード」という傾向が定着していました。長い夏休み、海辺でかかる曲はどれも「夏」を素材にした軽快な曲でした。たとえば、クールの『海辺の女』、DJ DOCの『夏物語』、インディゴ『夏よ!お願い』などなど今でもおなじみの曲ばかりです。


ところが、2000年代半ば以降から、いわゆるサマーソングはあまり発表されなくなっています。音楽をCDではなく音源で聴く人が増えるようになったことで、歌手たちがリリースする曲が減り、年に1、2曲発表するシングルを、季節感のある曲にする場合がほとんどなくなってしまったのです。季節感を前面に掲げた曲は、その季節が終わったら聴かなくなってしまうからです。


そんな中、2006年の夏、ペク・チヨンの『もう恋はしない(사랑 안 해)』が大ブレークし、それからは「夏=哀しく切ないバラード」という考え方が定着してしまいました。ちなみに大手楽曲配信サイトのMelonで去年の7月最後の週に1位だった曲は『あなたという詩』(テヨン)、2位が『別れてくれてありがとう』(ベン)と、いずれもバラードでした。


こうした現象は冬も同じで、ウィンターソングがつくられなくなっています。夏からバラードがはやり、その人気が秋、冬まで続くからです。しかし今年は、本当に久しぶりに「夏=ダンス」というコンセプトが復活しました。MBCのバラエティー番組『遊んでてどうする(놀면 뭐하니?)』から火がついたプロジェクトグループ、サクスリー(SSAK3)の『再びここ海辺』と『あの夏をかけて』、カバー曲の『夏の中で』(Feat. ファン・グァンヒ)の3曲、そしてZICOの「Summer Hate」 (Feat. ピ)が音楽配信サイトの上位にランクインしています。 

これまでシーズンソングといえば夏か冬のものが多かったのですが、春という市場を開拓したのが、バスカーバスカー、特にボーカルとギターを務めたチャン・ボムジュンです。バスカーバスカーが2012年に発表したアルバムのタイトル曲『桜エンディング』はいまでも春になると欠かさず聞こえてくる曲、聴きたくなる曲となり、「年金ソング」、「ゾンビソング」などと呼ばれるほどの成功を収めています。


シーズンソングとして成功するには、非常に強いファンダム(熱狂的なファンによってつくられる世界や文化のこと)、企画力、資本が必要だとされます。曲をリリースしたその季節にブレイクしなければ、季節柄、あとからじわじわと人気が出るということが難しいからです。夏のシーズンソングは寿命も長くありません。8月末、9月初めには順位を大きく落としてしまうのが常です。専門家は「この夏はコロナ疲れがひどいので音楽で癒されたいという思いが強く、聴いていて軽快な耳慣れたメロディーが広く受け入れられているようだ」と話しています。チャートの上位にランクされているサマーソングは90年代を思い起こさせるレトロな雰囲気の、肩ひじ張らずに聴くことができる曲が多いです。

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