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ライフスタイル

ワクチン接種1号はだれ?

#マル秘社会面 l 2021-02-24

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

ニュースでもご紹介しましたが、韓国でも今週から新型コロナウイルスのワクチン接種が始まります。26日にはアストラゼネカ、27日にはファイザーの最初のワクチン接種が行われます。そしてでは誰がワクチン接種第1号になるのかが注目されています。

韓国政府は20日、療養院・療養病院従事者、新型コロナウイルス対応医療機関の医療陣の90%以上がワクチン接種に同意したと明らかにしましたが、6~7%は同意しませんでした。同意した人も26~28日に全員が接種するかは未知数です。


一般国民の不安はさらに大きく、韓国社会世論研究所が満18歳以上の1020人を対象に調査したところ、「順番がくればすぐに接種したい」という回答は45.8%でした。「接種を先送りして状況を見守りたい」という回答者が45.7%、「摂取しない」が5.1%でした。

このような国民の反応を受けて政界では論争が起きています。野党は不信解消に向けて「文在寅大統領がアストラゼネカのワクチンの最初の接種をすべき」と主張、これに対して与党は「国家元首が実験対象なのか。国家元首に対する嘲弄であり冒涜だ」と反論しています。

専門家の意見も分かれます。中央予防接種センター長を務めるソウル大学病院の呉明燉(オ・ミョンドン)感染内科教授は「いまはワクチン接種率を高めることが最も重要だ。国民の信頼を受ける社会指導層が立ち上がって接種しなければならない。 」として文大統領の接種の必要性を遠回しに言及しました。

これに対し文大統領の接種に反対する声もあります。

国立がんセンター国際がん大学院大学の奇牡丹(キ・モラン)教授は「文大統領が打てば信じられるのか。ワクチンの正確な情報を持って本人が自ら判断するべきで、著名人が打てば信じ、そうでなければ信じない、そういうものではないだろう」と話しています。


このような接種に対する国民の不安は韓国よりも先に接種を開始した多くの国が先に経験した問題です。最初の接種対象者の選び方には3つの方法があるようです。

1高齢者から

昨年12月8日に世界で初めてワクチン接種を始めた英国は当時91歳の誕生日を控えたマーガレット・キーナンさんを第1号対象者としました。フランスとスペインも昨年、それぞれ長期療養型医療施設にいる78歳と、96歳の高齢者を最初の接種対象者としています。

2.医療従事者から 

昨年12月14日、アメリカでは黒人看護師サンドラ・リンジーさん(当時52歳)が最初のワクチン接種者となりました。彼女はニューヨークで新型コロナの大流行が始まった当時、命がけで患者に対応してきた看護師だったため、第1号接種対象者に選ばれました。また黒人のワクチン不信感が強かった点も、リンジーさんが接種対象者に選定される理由に反映されたとみられます。 日本も東京医療センターの新木一弘院長がワクチン接種第1号でした。

国家指導者

ジョー・バイデン米大統領が昨年12月に次期大統領という身分で新型コロナワクチン接種を生中継したのは国内の反ワクチン運動を意識したためです。

イスラエルのネタニヤフ首相も保健相と共にワクチン接種の第1号となりました。イスラエルでは国民の3分の1がワクチン接種に否定的だという世論調査の結果を見て、接種開始の1日前に首相自ら第1号となりました。その結果、ワクチン接種開始から2か月あまりで全人口の半分近くが1回目の接種を終えたといいます。

世界で初めて接種した英国の91歳のおばあちゃんも、日本で最初に接種された新木医師も余裕をもって笑顔で注射されていたのが印象的でした。韓国でも誰が1番で接種するにしろ、国民が安心できる余裕のある笑顔がみたいものです。

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