メニューへ 本文へ
Go Top

ライフスタイル

第633話 柔道の韓国代表監督、キム・ミジョン氏

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-12-07

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

柔道韓国代表の監督に初めて、女性が就任しました。

11月に柔道女子韓国代表の監督となったキム・ミジョン氏です。


キム氏は自身も韓国代表出身、柔道女子韓国代表の全盛期をリードしたスター選手で、「先駆者」というタイトルが常に共にしていました。1991年の世界選手権、1992年のバルセロナオリンピックで、柔道女子韓国代表として初めての優勝を手にしました。そして1994年の広島アジア大会の72キロ以下級で金メダルを獲得した後、引退しています。1971年生まれで、23歳という早い時期の引退でした。このことについて、キム氏は「当時は女性選手は大学を卒業したら選手をやめるのが当然とみなされていたし、ピークに達したと思ったときに引退するのが良いと思った」と話しています。


キム氏は1994年の末に柔道男子韓国代表だったキム・ビョンジュ氏と結婚し、1996年には韓国代表のコーチに、女性として初めて選ばれました。その後大会があって日本に出国したとき、つわりなどがあり妊娠したことを知り、就任1か月でコーチの座を退きました。そして2012年に再び女子代表のコーチに就任し、2014年の仁川アジア大会で韓国代表の健闘(金3、銀1、銅3)に貢献しました。


先述した広島アジア大会では、日本がやや優勢ではあったものの韓国と日本メダルの数はほぼ同じで、韓国でも柔道選手の活躍が注目されていた時期でした。ところが、現在は、韓国柔道の成績は思わしくありません。特に柔道女子韓国代表は、1996年のアトランタオリンピック以来金メダルがなく、今年の東京オリンピックではノーメダルにとどまりました。


キム氏は、柔道女子韓国代表の復活のために必要なものとして、「体力と精神力」を挙げています。強靭な体力と精神力があってこそ、不安をなくし、自信を持つことができるというのです。ジンチョン選手村に入村して間もないキム氏ですが、選手たちはキム監督の訓練がとても厳しいと話しているといいます。キム氏は「選手村で訓練してみて選手たちの体力がだいぶ落ちていると感じた。精神力を期待する雰囲気でもなかった」として、選手たちに「あなたたちのせいではない。これからは私が責任を取るから私を信じてついてきてほしい」と話したそうです。そのせいか、最近では雰囲気がだいぶよくなったということです。

(ちなみに韓国では、すべての韓国代表が集まって訓練する合宿所のことを選手村といい、テヌンとジンチョンの2か所があります。テヌンは1966年につくられ老朽化していて、ジンチョンはテヌンに代る選手村として2017年にオープンしています)


3年後のパリオリンピックで名誉挽回を図りたい柔道女子ですが、まずは来年の杭州アジア大会で好成績を残すことが目標です。キム氏は「メダルよりは柔道女子代表が発展していける機会をつくりたい」としていますが、長期的には、「オリンピック金メダリストをひとりは私の手で育てるのが代表監督としての目標」だと話しています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >