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ライフスタイル

第637話 ウェブ小説のドラマ化が活発です

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-01-04

玄海灘に立つ虹


新年もウェブトゥーン(縦スクロールで読めるウェブ漫画)やウェブ小説を原作にしたドラマが少なからずオンエアされることが予想されています。

今日はそのなかでウェブ小説についてみてみましょう。


ウェブ小説とは、ネット上の小説投稿プラットフォームで連載されている小説のことです。もとは1990年代、パソコン通信と呼ばれる、現在のインターネットの前身にあたるサービスのもとで書かれていた小説になります。その後2000年代に入ってからは、クィヨニの『あいつはカッコよかった』が一躍有名になり、存在感ががぜん増します。当時のストーリーは若者たちのラブロマンスが多く、まだパソコンで読む時代でした。それが2010年代にカカオやネイバーなどの大手ポータルサイトにモバイルのプラットフォームが次々とオープンし、モバイルで読めるようになったウェブ小説は一つのジャンルとして定着しました。


韓国コンテンツ振興院によりますと、ウェブ小説の市場規模は去年6000億ウォン台。2013年は100億ウォン台でしたから、60倍成長したことになります。ちなみに一般単行本の市場規模が7132億ウォンですから、この市場でウェブ小説が追い上げてきている形です。現在活動しているウェブ小説作家は20万人を超えるものと推定されています。


このように人気が出ているウェブ小説ですから、ドラマ化が増えるのも無理はありません。2018年にtvNで放送されたドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』(パク・ソジュン、パク・ミニョン主演)、もっと最近では放送が終わったばかりのKBSのファンタジー時代劇『恋慕』やMBC『袖先赤いクットン』もウェブ小説が原作でした。話題作ぞろいです。『全知的な読者の視点から』(2018.1~2020.2連載)というウェブ小説は、作家の収入が100億ウォンを超えるといわれる人気作ですが、『神と共に』を手掛けた制作会社による映画化が決定しています。


ウェブ小説は海外にも活発に進出しています。『盗掘王』は英語と中国語に次いで、最近日本語でのサービスが始まりました。BTSが所属する芸能事務所のHYBE(ハイブ)も、BTSを主人公にしたウェブ小説の制作に乗り出しています。


今年上半期に放送予定のSBSドラマ『アゲイン・マイ・ライフ』(イ・ジュンギ主演)は熱血検事が巨大な悪に立ち向かう姿が描かれている同名のウェブ小説が原作です。人気のあるウェブ小説はドラマ化や映画化に先立ち、まずウェブトゥーン化されることが多く、『全知的な読者の視点から』や『盗掘王』『アゲイン・マイ・ライフ』、いずれもウェブトゥーンになっています。


専門家らは、ウェブトゥーン、ウェブ小説、ドラマの共生関係は、今年ますます活発になるだろうと予想しています。有料の動画配信サービス(OTT)間の競争が激しくなっているからです。大衆文化評論家のチョン・ドクヒョンさんは、「人気のある作品はそれだけでもリスクを減らすことができるので、そうしたコンテンツの権利をOTTが競争的に買い占めている」と分析しています。ただ、「原作が成功した作品だからといって、ドラマも成功するというわけではない」として、「たくさんのファンを抱える原作を損なわないようにしながら、ドラマとしての新しい面白さを組み込んで制作しなければならない」と話しています。

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