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ライフスタイル

韓国ラーメン、そしてハラール認証

#マル秘社会面 l 2022-01-12

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

海外で韓国のラーメン、いわゆる「Kラーメン」の人気が相変わらず熱いようです。 

去年のラーメン輸出額が過去最大の実績を記録しました。関税庁と食品業界によれば、昨年1~11月のラーメン輸出額は6億790万ドル(約703億円)で前年同期比10.6%増加しました。

これは2020年の6億357万ドルの実績をこえ、10年前2001年の1億8673万ドルと比べると3.3倍に達する数値です。


ではなぜこんなに韓国ラーメン人気があるのでしょうか。まずはコロナ禍で外国でも人々が家にいる時間が増えたことがあげられます。ラーメンが食事に変わる食品として注目されたというわけです。


さらに去年はその前の年にアカデミー賞で作品賞など4冠を占めた映画『パラサイト 半地下の家族』に韓国のラーメンが登場したことも影響を及ぼしたといえます。チャパグリというインスタントラーメン『チャパゲティ』と『ノグリ』を合わせた食べ方がそれです。


そしてラーメン会社をはじめとする食品業界全体の努力もあったといえます。製品の販路をどんどん海外に広めているということです。とくにイスラム圏です。

リスナーの皆さんは「ハラール認証」をご存じですか?  辞書によれば

[食品や日用品、サービスがイスラム法の規定に合致しており、イスラム教徒が安心して食べたり、使用・利用したりできることの保証。 食肉の場合には、飼料をはじめ、規律に従って屠畜(とちく)されたか、加工・倉庫管理・保存や輸送中にいたるまで、全工程に対して検査が行われる。認証された食品はハラール食品やハラール製品、ハラールフードとよばれる]

このハラール認証に従った食品が韓国で作られ、東南アジアなどのイスラム経国に輸出され、人気を呼んでいます。そしてその中にはラーメンも入っています。

食品大手メーカー・新世界フードは2018年からキムチチゲ(鍋)・ヤンニョムチキン・辛い唐辛子味ラーメンなどをマレーシアで2000万個以上販売しています。

またインドネシアの有名「ユーチューバー」は自身のアカウントに、食品大手メーカー・三養食品の「ブルダック炒め麺」と「カルボ・ブルダック炒め麺」を山盛りにして食べる動画をアップロードしました。するとこの動画は再生回数468万回を記録し、大きな人気を集めました。彼はこの動画の中で「すごく辛くて舌がマヒするような感じがするのに、それでもしょっちゅう食べたくなる」と韓国ラーメンについての感想を述べています。

またこれまではインスタントラーメンなど一部の加工食品中心だった韓国製のハラール食品の領域が最近はベーカリー・コーヒー・粉ミルクにまで広がっています。

韓国の食品メーカーがこぞってイスラム市場に力を入れているのは、イスラム圏の人口が急速に増えているからです。全世界でイスラム教徒の出生率は3.1人に達しています。食品メーカーの関係者は「出生率が高いということは子ども市場から成人市場まで攻略すべき所が多いという意味だ。今後の人口急減が予想され、販路開拓が急がれている韓国の食品メーカーとしては、イスラム圏など海外市場への進出を検討せざるを得ない」と話しています。

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