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ライフスタイル

梨泰院転倒事故-外国人犠牲者

#マル秘社会面 l 2022-11-02

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

今回の事故には26人の外国人も巻き込まれてしまいました。国別にはイランが5人で一番多く、次が中国とロシアが4人ずつ、アメリカと日本がそれぞれ2人、その他にもフランス、オーストラリア、ノルウェー、オーストリア、ベトナム、タイ、カザフスタン、ウズベキスタン、スリランカの人々がそれぞれ1人ずつ含まれていました。合計14か国です。梨泰院という街、そしてハロウィンという西洋のイベントがこんなにも多くの外国人をこの街に行かせたのでしょう。これらの外国人犠牲者の皆さんについて一部ではありますが、ご紹介したいと思います。

まず日本の10代と20代の女性については、日本でも大きく報道されているのでリスナーの皆さんもご存じだと思います。今年6月から語学留学中だった富川芽生(とみかわめい)さん(26歳)と、やはり今年8月から韓国に留学していた小槌杏(こづちあん)さん(18歳)でした。

今回の犠牲者は10代、20代、特に20代が多かったこともあり、外国人犠牲者の中にも富川さんや小槌さんのような留学生がたくさん含まれていました。アメリカ人の犠牲者2人も留学生でした。

1人はジョージア州ケネソー州立大学に通うスティーブン・ブレシさん(20歳)、2か月前に交換留学生として韓国に来たばかりでした。ブレシさんのお父さんは「息子は国際ビジネスの中でも東アジアに関心があり、韓国語も習っていた。最近中間テストを終えて土曜日の晩に友人とハロウィンのイベントに行くと言っていた」と話し、息子の死を聞いてお父さんは「同時に数億回胸を刺されたように辛く、胸が張り裂けそうだ」とその衝撃を話しています。

もう一人のアメリカ人はやはり20歳の女子大生。ケンタッキー大学の看護学科の学生だったアン・ギスケさんでした。やはり今学期から交換留学生として韓国に来たばかりでした。特にギスケさんは20歳の誕生日の翌日に事故に合い、彼女のSNSにはケーキの前で笑っている写真と共に「漢江で20歳の誕生日を祝った」というコメントが残っています。またギスケさんのオジサンが共和党下院議員であることも明らかになり注目をあびています。

今回の事故の外国人犠牲者、留学生ばかりではありません。家族のために韓国に働きに来ていた外国人労働者もいました。スリランカ人のムハマド・ジナトさん(26歳)は家族の生計のために昼夜一心に仕事をしていました。この日も引越しを控えて、荷物の整理をするためにカバンが必要になり梨泰院に来ていたということです。ジナトさんの友人は「 私たちはイスラム教徒なので酒・たばこは絶対にしない。とても残念だ」語っています。スリランカの大学でコンピュータ工学を専攻したジナトさんは韓国でマスク・照明などを作る工場で働いていました。

実はジナトさん、今年の6月にスリランカに一時帰国しました。結婚式をあげるためです。そして9月に韓国に再入国した当時夫人は妊娠3カ月だったといいます。しかしジナトさんはもうすぐスリランカに戻る予定でした。妊娠した夫人の傍にいるためです。ジナトさんの友人は「韓国政府が慰労金(2000万ウォン)をくれると言ったが、(ジナトが)一生をかけても稼げないお金をその死と交換したみたいで心が痛いです」と話しています。


韓国政府は外国人犠牲者にも韓国人と同様に慰労金2000万ウォンと葬儀費用1500万ウォンを支給するとしています。特に外国人の場合、祖国に連れて帰って葬りたいという人が大部分なので、祖国への移送費用がたくさんかかります。韓国政府の支援は大きな助けになるものと思われます。


一方ですでに韓国政府に対して厳しい批判の声を上げている国もあります。イランです。今回の事故では最大の5人のイラン人が犠牲となりました。

これに対してイラン外務省の報道官は「不幸にも今回の事故でイラン人5人が命を落とした。韓国政府はイベントの管理をすべきだった」「韓国政府が体系的な計画で負傷者問題をはじめとする状況対応ができることを願う。イランは人道的次元で哀悼の意を伝えたい」と述べました。


韓国が好きで、韓国語が勉強したくて、お金を稼ぐために、いろいろな理由で世界14カ国から韓国にやってきた若者たちが梨泰院で亡くなりました。心からご冥福を祈ります。

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