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ライフスタイル

第684話 ミュージカル映画、もっと増えるか?

#アジュンマの井戸端会議 l 2022-12-06

玄海灘に立つ虹


韓国にミュージカル映画があったっけ? 首をかしげる人も多いことでしょう。

韓国で最初のミュージカル映画は、1960年代末の「五人の父と子(五父子)」(1969)でした。兄弟が一人ひとり結婚するストーリーにミュージカル形式をかぶせたコミックミュージカル映画です。1970年代初めには、「天使のやまびこ」(1973)という映画がありました。限られた命を宣告されていた少女の話を、合唱団の歌と公演で表現しています。

その後数十年間、ミュージカル映画は出てきませんでしたが、2006年、「九尾狐(きゅうびこ)家族」と「三つ角劇場」という本格的なミュージカル映画が公開されるに至ります。でも観客はすでにハリウッド式のミュージカル映画を見慣れていた上、しかもイギリス式のミュージカル(「マンマ・ミーア!」など)も人気を博していたため、そんな韓国の観客の目を、「九尾狐家族」や「三つ角劇場」は満足させることはできませんでした。この二つのミュージカル映画の興行成績が散々だったことで、韓国映画界ではミュージカル映画はまたしても長い低迷期に入ります。


そうしてついに、今年、ようやくミュージカル映画が出ました。まず、「人生は美しい」です。今年9月に公開された、ジュークボックスミュージカル(既存の楽曲を使ったミュージカル)映画です。ヨム・ジョンア演じる主婦のセヨンが、先が長くないことを知り、自身の誕生日プレゼントに初恋の男性を探してほしいと、夫のジンボン(リュ・スンリョン演)に頼み、ジンボンは渋々、妻と全国を廻りながら妻の初恋の男性を探す…というストーリーです。ちなみにセヨンの初恋は高校のときで、このときの初恋の男性を、Wanna Oneのメンバー出身のオン・ソンウが演じています。


そしてもう一作、12月21日に公開予定の「英雄」です。韓国で初めて、韓国オリジナルのミュージカルを映画化した作品です。1909年10月、ハルビンで伊藤博文を射殺した独立運動家のアン・ジュングン(安重根)義士が、射殺を準備していたときから、日本の法廷で死刑判決を受け、死すまでの1年間を描いています。ミュージカルは2009年にソウルで初演され、今でも上演されているロングセラーです。キャストは、ミュージカルでも長い間アン・ジュングン役を務めてきたチョン・ソンファが映画でもアン・ジュングン役を熱演しています。他のキャストは俳優たちで構成されていて、たとえば独立軍の情報員として、伊藤博文に接近する女性ソリ役はキム・ゴウン(トッケビ(邦題:トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜)主演)が演じています。またミュージカルナンバーの他に映画のオリジナルナンバーもあり、このオリジナルナンバーをキム・ゴウンが歌うということです。監督が、映画「海雲台(邦題:TSUNAMI -ツナミ-)」、「国際市場(邦題:国際市場で逢いましょう)」のユン・ジェギュン監督ということでも注目されています。

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