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睡眠に関する産業が目覚ましく成長しています。

韓国睡眠産業協会によりますと、韓国の睡眠市場は2011年に4800億ウォン台だったのが2020年代に入ってからは３兆ウォン台になっているということです。

グローバルヘルステック企業のフィリップスが2021年、世界13か国の国民１万3000人余りを対象に行った睡眠に関するアンケート調査で、睡眠に満足していると答えた人は平均で55％でしたが、韓国は41％に過ぎませんでした（日本は29％）。ベッドメーカーのシモンズコリアは、韓国人の睡眠時間は、2021年の時点で平均７時間51分で、OECD（経済協力開発機構）加盟国平均の８時間22分より31分足りないとしています。

実際、夜思うように眠れない人が増えているようです。また業界では、コロナ禍で、家にいる時間が増えたことも、熟睡に対する関心が高くなった要因の一つではないかと分析しています。

睡眠の質を改善するため、マットレスを重視する人も多くなり、2011年、韓国で3000億ウォン台だったマットレス市場は、2022年には１兆8000億ウォンに達しているものと業界では推定しています。寝具類だけでなく、スマートウォッチ類や食品なども、睡眠の質を高める手段として利用されるようになっています。

ところで、睡眠といえば、韓国の芸能界では時にプロポフォールを常習使用していた芸能人がニュースになっています。最近ではユ・アインさんが警察の調べを受けています。プロポフォールとは、全身麻酔などに使われる睡眠麻酔薬で、身体的な中毒性がある麻薬類とは異なります。ただ、「よく眠れたような感じ」がするため、精神的に依存してしまう可能性もあります。特に睡眠時間が一定でない芸能人や、他にも医療関係者の乱用が懸念され、社会的な問題になりかねないため、韓国の食品医薬品安全処では、2011年から、プロポフォールを向精神薬に分類しています。

ユ・アインさんの場合は、複数の医院でプロポフォールの処方を頻繁に受けていたということですが、プロポフォールは、違法な使用が認められると、10年以下の懲役か１億ウォン以下の罰金刑となります。プロポフォールを規定より少しでも多く使うと、呼吸がうまくできなくなる副作用があるため、必ず医師の指示に従って使わなければなりません。医学界では、プロポフォールを使うときは施術者と監視者をそれぞれ一人ずつ置くよう勧告しています。