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ライフスタイル

韓国で広まる「プロギング」

#ソウル・暮らしのおと l 2023-03-17

金曜ステーション

ⓒ Getty Images Bankみなさん、「プロギング」ってご存じですか? ジョギングをしながらゴミ拾いをするというもの。スウェーデン語で拾うという意味の「plocka upp」と英語のジョギングが合わさったことばです。発祥地はスウェーデンですが、いまや世界中で広まっているアクティビティだそうです。日本でも、各地でプロギングのイベントが開かれているようです。


韓国でも、環境問題への関心が高まっているなか、環境問題に取り組みたいけど難しいことはちょっと負担……と思う人が気軽に始められるものとして、このプロギングがここ数年、静かに流行しています。特にこのプロギングは、走るついでにただゴミを拾う、というのではありません。道に落ちているゴミをスクワットの姿勢でかがんで拾ったり、立ったりし、またゴミを拾うのが負担にならない程度のスピードでゆっくり走ります。こうすることで、有酸素運動だけでなく筋力運動にもなるとか。フィットネスをしながら、ゴミを拾って街をきれいにするという、まさに一石二鳥ですね。


韓国ではここ2,3年の間に広まったプロギングですが、主には地域の機関や団体が主催するイベントとして参加者を募集するものが多いようです。ゴミ袋や軍手、ゴミをつまむトングなどは用意してもらえるし、初めての人でも参加しやすいというメリットがあります。ただ、日時が合わなかったり、一回きりではなく継続してやりたい人にはちょっと物足りないかもしれません。


そこで活用されているのが、地域型の中古取引アプリ「タングンマーケット」なんです。タングンマーケットというアプリは、同じ町内など直接手渡しができる範囲で中古の売買をする、韓国で代表的なフリマアプリ。いまや中古品の取引だけでなく、ちょっとした集まりの呼びかけや、地元の店や病院の情報、迷子のペットの保護情報など、地域密着型のコミュニケーションの場になっています。このアプリを活用して、プロギング仲間を呼びかけているとのこと。自分の都合のいい日時と場所を探しやすく、少人数でも気楽にプロギングができるということです。特に、フィットネスにも環境問題にも関心が高い20~30代の人たちが呼びかけているのが多いようでした。


また、これから春の季節に野外イベントが多くなりますが、イベントにプロギングを組み込んでいるものも見かけました。たとえば、今月31日から4月2日まで、4ぶりの開催となる慶州の桜まつり。さまざまなイベントが開かれるなかで特に環境に配慮したプログラムに重点が置かれ、ここでも花見をしながらゴミ拾いをするプロギングを取りいれています。まあ、この場合はジョギングをしながらというよりは、桜の下で散歩ししつつゴミ拾い、という形になるでしょうね。


韓国の街中のゴミ問題、数年前に比べるとかなり改善されてきましたが、まだまだ道端のゴミは少なくありません。こんなふうにカジュアルに、普段のジョギングやちょっとしたイベントに合わせて街をきれいにする機会が増えるといいなと思いました。

というわけで、今日は韓国でも密かに広まりつつあるプロギングについてご紹介しました。

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