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嶺南製粉
先月29日のSBS「それが知りたい」で、無期懲役服役中の嶺南製粉会長夫人の現状が報道され、話題を呼んでいます。
事件の発端は1999年に嶺南製粉会長宅にかかってきた1本の電話でした。それは、婿がそのいとこである女子大生と不倫関係にあるという密告で、会長夫人はそれから2年間にわたり、25人を使って女子大生を尾行させました。そして、2002年に、甥に対して女子大生の殺害を命令。その後、甥は海外に逃亡したもののベトナムで逮捕され、2003年に実行犯である甥は懲役20年、会長夫人は無期懲役刑を言い渡されました。その後の控訴審でも会長夫人に対する判決は覆らず、会長夫人は大田刑務所に収監されました。
しかし、「それが知りたい」で、無期懲役であるはずの会長夫人がたびたび健康問題を理由に「外出」している事実が明らかにされました。本来、健康問題を理由に病院へ移る場合は、刑務所の近隣の病院へ移送されることが多いものの、会長夫人が入院していたのは、ソウル市のセブランス病院。会長夫人が同病院の医師に虚偽の診断書を作成してもらいVIPルームでの入院生活を送っていると報道されるやいなや、病院長は公式に謝罪をし、それに関わった医師5人が警察に召還されて金品の受け渡しがなかったかなどを調べられています。
韓国では昔から「유전무죄 무전유죄(有銭無罪 無銭有罪。金の有る者は法で裁かれず、金の無いものは重罰を科される)」という言葉があり、今回の事件はこれを象徴していると言われています。現在、インターネット上で嶺南製粉を糾弾するコミュニティーまで作られ、嶺南製粉が原料を提供している製品の不買運動を呼びかける声も大きくなっています。これらを受けて、嶺南製粉の株価は継続的に下落。約1,000人の従業員を抱える嶺南製粉は窮地に立たされました。ネット社会である韓国では、インターネットによる「私刑」が以前から問題視されていましたが、今回も、事件に何の関係もない従業員たちにまで影響が及ぶのではないかと危惧する声が上がっています。

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