メニューへ 本文へ
Go Top

旅行

ソウルの南にある緑の公園、良才市民の森

2011-08-30

ソウルの南にある緑の公園、良才市民の森
ソウルの南部にある地下鉄の駅、良才(ヤンジェ)駅からさらに南、城南(ソンナム)方面に15分ほど歩いていくと、右手に緑の森が広がっているのが見えます。ここは1986年、アジア大会とソウルオリンピックなど大きな国際イベントを前に作られた憩いの空間、「良才(ヤンジェ)市民の森」です。

松、カエデ、栃(とち)の木など70種類、25万本の木がある良才市民の森には芝生の広場をはじめ、バトミントンやテニス、バレーボールなどが楽しめるスポーツ施設、森林浴ができる散歩コース、きれいな池、子どものための自然観察コーナー、野外の彫刻公園などがあります。市民の森は8車線の大通りに面していますが、とても静かで、森に抱かれているような気分でゆったりと憩うことができます。

公園に入る前に、まず公園の案内所の近くにある良才市民の森の人気コース、裸足で歩く140メートルほどの「指圧歩道」に行きましょう。道に貼りつけられた沢山の小石が凸凹な面を作って、歩くと足の裏を刺激します。

ウォーミングアップが終わったら中の方に歩いていきましょう。歩いているうちに森と歩道の境が少しずつなくなって目の前に広い芝生の広場が現れます。所々に木のテーブルが設置されていて、ピクニックにもぴったりです。

芝生の広場を通って森の中に入っていくと、池や噴水を中心に屋外の結婚式場があります。この結婚式場は無料で利用できるため、韓国を訪れた記念に屋外での結婚式を挙げてみるのも良いでしょう。池の隣には2年前に作られたバーベキュー場もあります。バーベキュー場は3月から11月まで利用することができます。ソウルでバーベキュー・パーティができる場所は多くありませんが、ここなら遠くまで出かけなくても肉や野菜を焼いて食べることができます。

良才市民の森の西側には文化芸術公園があります。ここは市民の森より9年遅れて作られた公園で、伝統公園などが開かれるノリマダン、野外公演場、毎年、違ったテーマの展示会が開かれる企画展示館などがあります。最近、市民の森の隣を流れている川、良才川と文化芸術公園を結ぶ小さな橋もできて、アクセスも便利になりました。文化芸術公園の中央広場は四角い形で、広場の中央には花畑が作られています。また、その中に番小屋のようなものがあってゆったりと涼むこともできます。中央広場の隣には小さな彫刻公園もあって、森のなかのギャラリーのようなおしゃれな雰囲気です。

彫刻公園の横にはメタセコイアの並木道もあります。大きなメタセコイアとケヤキの木が並んでいる道は短いコースですが、舖装していないため、土の感触を楽しむことができます。短いメタセコイアの道では物足りない、という方には4.8キロの散歩コースをおすすめします。良才市民の森を一周するようなコースで、森のさわやかさを満喫することができます。

良才市民の森には韓国の独立のために戦い、殉国した尹奉吉(ユン・ボンギル)義士記念館もあります。尹奉吉義士は1932年4月29日、中国の上海で日本軍の司令官と大将に向かって水筒と辯当箱に秘めた爆弾を投げた人物で、現場で逮捕され、25歳という若さで殉国しました。尹奉吉義士記念館には尹奉吉義士が生前使っていた遺物や韓国の独立運動に関する資料が展示されています。

良才市民の森にはこの他に、3つの慰霊塔があります。この慰霊塔はそれぞれ韓国の辛い過去が秘められています。1987年、北韓による大韓航空爆破事件によって亡くなった人たち、市民の森からそう遠くない所にあった三豊(サムプン)百貨店が崩れた事故で亡くなった人たち、そして韓国戦争当時、幼い少年たちで構成されていた遊撃白馬部隊の兵士たちの魂を慰めるための記念塔です。

目まぐるしい都会の生活にゆとりを取り戻してくれる良才市民の森。木の香りに包まれて心のゆとりを取り戻した時、ふっと、韓国の過去を振りかえってみる時間を持ってみるのはいかがでしょうか。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >