イランに対するアメリカの制裁で、イラン企業は、韓国への輸入代金をウォン建てで支払っていますが、イラン政府がウォンの各企業への供給を中止し、韓国企業に被害が広がっています。
イランに対するアメリカの制裁で、韓国とイランの間の貿易では、従来のドル建て、ユーロ建てでの決済ができなくなり、韓国の精油会社はウォン建てでイラン産原油を輸入し、イラン政府は、このウォンを自国の企業に買い取らせる形で供給し、韓国企業からの輸入代金に充てるようにしています。
ところが、イラン政府から企業へのウォンの供給が中止し、イラン企業が韓国企業に輸入代金を支払うすべがなくなったものです。
KOTRA=大韓貿易投資振興公社によりますと、イランからの代金回収ができず、被害を被っているとの届け出は、7月と8月の2か月だけで400件を超えています。
韓国政府は、イランの政府、中央銀行と相次いで接触し、問題解決を求めており、イラン政府は、とりあえず、ウォンの供給を再開する意向を示したということです。
ウォンの供給を中止した理由や再開が遅れている理由などは明らかになっていません。
アメリカは11月にイランに対する追加の制裁措置を取るとしており、輸出企業の不安はさらに高まっています。