アメリカが制裁緩和措置を取らないことに腹を立て、北韓が6日、米朝高官級会談の延期を通知してきたとアメリカのメディアが報じました。
CNNが消息筋の話として報じたところによりますと、「北韓は、アメリカが制裁緩和措置を取らないことに本当に腹を立てている」ということです。また、北韓としては、北韓が次の措置を取る前に、アメリカが先に行動すべきだと考えていると伝えました。
CNNは、別の消息筋の話として、北韓は、ポンペイオ国務長官やビーガン北韓担当特別代表などとの高官級会談や実務会談では得られるものがあまりないと判断し、会談を取りやめたと報じました。
北韓による会談の延期は、土壇場で決まったとみられます。
北韓通の丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官はラジオ番組で、 「北韓の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長は、北京からニューヨークに向かう便の予約とキャンセルを、当日の6日、2回も繰り返している。10時間以上待ってもアメリカ側から前向きなメッセージが来なかったため、非核化とそれにともなうアメリカの相応の措置をめぐる隔たりを狭められない状態で会談しても成果は得られないと判断したものとみられる」と話しています。
トランプ大統領は中間選挙後の記者会見で、「私は急がない」という表現を7回も使いながら、「制裁は維持される」と北韓に圧力をかけています。
しかしながら、CNNは、「米朝交渉は遅々として進まないが、金委員長は依然として非核化を追求しているというのが、アメリカ政府の見方だ」と、2人のアメリカ当局者の話として伝えました。