韓日関係が険悪化し、関係修復に向けた糸口がなかなか見つからないなか、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、100回目の独立運動記念日「三一節」を迎える3月1日、日本との関係についての考えを表明する予定で、過去ではなく、未来を重視した内容になるものとみられています。
「三一節」は、1919年3月1日、日本の植民地支配に抵抗して、市民が独立を願って立ち上がった運動をたたえる祝日です。
大統領府青瓦台は14日、大統領が3月1日に行われる「三一節」の記念式典で演説する内容について検討するための初の実務会議を開きました。
青瓦台の関係者は、「文大統領は、北東アジアの新しい未来に言及し、日本も参加しなければならないという内容の未来志向的なメッセージを出す予定だ」と述べました。
文大統領は、かねてから韓半島の平和プロセスを実現するためには日本の役割が必要だと強調してきています。
一方、両国関係のさらなる悪化を避けるため、元徴用工問題や海上自衛隊の哨戒機が韓国海軍の駆逐艦に低空威嚇飛行を行ったことなど、両国が対立している問題については、言及を避けるものとみられています。
過去の問題と関係なく、未来志向的な韓日関係を損ねてはならないという文大統領のメッセージに対し、日本がどのような反応を示すか注目されます。