国連安全保障理事会の北韓制裁委員会は、北韓の寧辺(ヨンビョン)にある核施設が稼働中であるという調査報告書を公表しました。
北韓制裁委員会によりますと、寧辺にある5メガワットの原子炉は、去年、何回か稼働を中断したことはあるものの、現在も稼働中で、とくに原子炉が停止していた去年9月から10月に燃料棒の取り出しが行われた可能性があるということです。
今回の国連安保理の発表は、先週、韓国の国家情報院が、寧辺にある5メガワットの原子炉は去年から停止していて、再処理施設の稼働の動きは見られないとした報告と反していることから、今後、物議を呼ぶのではないかとみられています。
ただ、冷却水を放流し建屋を新しく建設したとされる動きは、去年の上半期に観察されたもので、北韓が寧辺核施設の廃棄を宣言する前のことになります。
一方、北韓制裁委員会は北韓が制裁を回避するために、ほかの国籍の船を利用して公海上で石油製品の運搬を行っていると指摘しました。
これについて、アメリカ国務省は、北韓の制裁違反が疑われることを「深刻に受けとめている」と懸念を示しました。