中国から飛来する微小粒子状物質 PM2.5の影響を最小限に抑えるため、韓国政府が中国と共同で進めようとしていた、人工的に雨を降らせる実験は、中国が難色を示し、実現には至りませんでした。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月6日、韓国の西の海、西海の上空で中国と共同で人工降雨対策を実施する案を進めるよう指示していました。
それから10日あまりしてから韓国気象庁と気象科学院の関係者が中国側との協議のため、中国気象庁を訪れましたが、中国側は経験不足や効果の検証に限界があるという理由から、航空機を利用しての西海の上空での人工降雨の実験は難しいという立場を示しました。
中国も大気汚染物質の低減に向けて様々な努力をしていますが、西海の上空での人工降雨の必要性については同意していないということです。
韓国政府は今後も中国と人工降雨の共同実験に向けた協議を続けていく方針ですが、中国側がこれに応じる可能性は低いと見られます。