北漢山のふもとにある韓国の伝統庭園「城楽園(ソンラクウォン)」が、今月23日から6月11日までの期間限定で一般向けに開園されます。
200年以上ベールに包まれていた城楽園は、広さ1万6000平方メートルの規模を誇り、ソウルに残された唯一の伝統庭園です。
城楽園は元々、朝鮮王朝25代王、哲宗(チョルジョン)の時代に、主に人事を司る官庁の長官にあたる吏曹判書(イジョパンソ)だった沈相應(シム・サンウン)の別荘でしたが、後に、朝鮮王族としては唯一、抗日闘争に積極的に乗り出した義親王が、35年間離宮として使用しました。
城楽園という名前には「都城の外の自然の美しさを楽しむ庭園」という意味が込められており、岩盤や渓谷などの自然の地形を最大限に生かした朝鮮時代の庭園の粋を集めたとして評価されています。
また、内苑にあるはす池の岩には、朝鮮末期に活動した実学者で書道家でもあった秋史(チュサ)・金正喜(キム・ジョンヒ)が書いた文字が刻まれています。
現在、個人の所有となっている城楽園は、1992年に文化財に指定されて以降、様々な復元事業が進められており、ソウル市と文化財庁は、「城楽園総合整備計画」を策定し、段階的に復元・整備事業を進める計画です。