北ヨーロッパ3か国を訪れている文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、最初の訪問国のフィンランドで首脳会談を行い、韓半島の平和に向けた協力などについて話し合いました。
文大統領は10日、ヘルシンキでサウリ・ニーニスト大統領と首脳会談を行い、最近の韓半島情勢や韓半島の平和プロセスについて説明し、ことし下半期からEU=ヨーロッパ連合の議長国を務めるフィンランドの支持を呼びかけました。
これに対してニーニスト大統領は、過去の東西冷戦時代に緊張緩和に貢献した「ヘルシンキ・プロセス」を主導した国として、韓半島の平和定着に向けた努力に深い共感を示し、引き続き支持すると述べました。
続いて開かれた同席者を含む拡大会談で、文大統領は、IT企業など創業まもない企業いわゆるスタートアップ企業に関して、フィンランドとの交流協力について議論しました。
その一環として、スタートアップの拠点となる「コリア・スタートアップ・センター」を設置し、フィンランドへの留学や起業、就職を支援するなど人材交流を拡大することにしました。
このあと、文大統領はフィンランド議会の議長と面会し、北ヨーロッパ最大の先端技術団地を視察し、夜にはニーニスト大統領主催の夕食会に出席します。
11日は、アンティ・リンネ新首相と会談し、韓・フィンランド・スタートアップ・サミットに出席したあと、次の訪問先のノルウェーのオスロに向かいます。
文大統領は歴訪期間中、オスロ大学で行われる「オスロ・フォーラム」やスウェーデン議会で韓半島の平和をテーマに演説を行う予定で、非核化交渉の糸口を見出すための具体的な構想が示されるかに注目が集まっています。