2000年6月の南北共同宣言の韓国側実践委員会は13日、「共同宣言発表19周年を記念する南北共同行事が白紙化した」と明らかにしました。
実践委員会は、この日発表した報道資料で「8日、北韓側から最終的に『共同行事の開催は難しくなった』と手紙で知らせてきた」と発表しました。
実践委員会は、23日、中国の瀋陽市で北韓側と接触した際に、共同宣言を記念するための南北共同行事を平壌で開催することを提案しました。
これについて、北韓側は「現在の韓半島情勢や南北関係をふまえると、共同行事が民族の期待に応えられるかたちで開催できるか懸念せざるを得ない」との立場を伝えたということです。
一方、北韓の労働党機関紙「労働新聞」や対外宣伝メディア「わが民族同士」は13日、ハノイでの米朝首脳会談以降、膠着状態に陥っている責任はアメリカにあるとし、韓国は海外勢力ではなく同じ民族と協力すべきだとの従来の主張を繰り返しました。
金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、トランプ大統領に親書を送ったほか、妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副委員長を板門店に派遣し故金大中(キム・デジュン)元大統領夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)氏への弔意と供花を伝達するなど、融和的なジェスチャーを見せていますが、南北共同行事の白紙化や、北韓のメディアが依然として批判的論調を維持している点からして、北韓が早期に南北・米朝対話に復帰する可能性は薄いとの見方が出ています。