韓国が主導して開発した量子暗号通信技術が、関連分野の最初の国際標準として採択される見通しです。
科学技術情報通信部の傘下にある国立電波研究院は1日、ITU=国際電気通信連合の部門の一つで、通信分野の標準策定を担当する「電気通信標準化部門」が先月スイスのジュネーブで開いた会議で、韓国が主導して開発した量子暗号通信技術が国際標準としての予備承認を受けたと発表しました。
加盟国が回覧し、反対意見がなければ採択が決まります。採択されれば、ITUの量子暗号通信の分野での最初の国際標準となります。
量子暗号通信は、分割できない最小単位の「量子」の特性に着目して盗聴不可能な「暗号キー」を生成し、送信者と受信者に伝達する通信技術で、暗号キーの送信者と受信者だけが暗号化された情報を解読することができるため、現存する通信セキュリティ技術のなかでは最高の技術とされています。
今回の標準化作業は、2018年7月から韓国通信大手のKTとLGテレコム、韓国科学技術研究院(KIST)、韓国電子通信研究院(ETRI)など韓国の7つの企業・機関と世界各国の20あまりのメンバー企業が取り組んできました。
KAIST=韓国科学技術院の崔埈均(チェ・ジュンギュン)教授は、「今後登場する人工知能を基盤にしたサイバー社会における安全性と信頼性の確保に向けて、韓国が量子暗号技術の標準化を主導した。大きな快挙だ」と説明しました。