曺国(チョ・グク)法務部長官の一家が出資した私募ファンドをめぐる疑惑で、曺長官の親戚に当たる30代の男が16日、検察に逮捕されました。
男は、曺長官の家族が不透明な投資をしたファンドを実質的に運営していたとみられ、14日に横領などの疑いで身柄を拘束されていました。
男には、疑惑の浮上後、海外に出国していた経緯があり、裁判所が「逃亡や証拠隠滅の恐れがある」と判断し、逮捕を認めました。
一連の疑惑をめぐり逮捕者が出たのは初めてです。
男が逮捕されたことで曺長官と家族が絡む疑惑の捜査にはずみがつくとみられます。検察は、当時大統領府青瓦台の民情首席秘書官を務めていた曺氏がファンドの運用にどれくらい関与していたかなどを調べるものとみられています。
一方、逮捕された男の逮捕状を発付する際に検察・裁判所の内部システムに記入する罪名に「公職者倫理法違反」が含まれていたとの情報があり、これについて、検察はコメントを控えています。逮捕された曺長官の親戚は公職者ではないことから、検察が曺長官を共犯と判断したうえで逮捕に踏み切った可能性があるとみられています。