人類初の月面着陸からことしで50年となりますが、韓国の研究チームが、月面の真空状態だけでなく、300度近い温度差や表面を覆うほこりまでも再現した、月探査に活用できる施設を世界で初めて開発しました。
韓国建設技術研究院は5日、未来融合館のオープン式で月面環境を再現した世界最大規模の「地盤熱真空チャンバー」を公開しました。
月面は、昼と夜の温度差が300度近くに達し、微細なほこりに覆われているため、こうした環境を真空状態で実現するのは、これまで不可能とされてきました。
しかし、韓国建設技術研究院は、科学技術情報通信部の支援のもと、2016年から極限環境を実現するインフラ開発のための研究を進め、世界初の実物大の「地盤熱真空チャンバー」を開発。
宇宙や極限環境での建設技術の開発に必要な研究インフラを保有することになりました。
宇宙環境を完璧に実現したため、宇宙探査のための多様な技術や装備の地球上での検証に活用できると期待されます。
実際にNASA=アメリカ航空宇宙局など各国の宇宙機関が関心を示し、共同研究に向けた協議を進めているということです。