日本政府が7月、韓国に対する半導体材料3品目の輸出管理強化を打ち出して以来、日本製の液体フッ化水素の輸出が初めて許可されたことがわかりました。
産業通商資源部の報道官は16日、15日付で日本製液体フッ化水素の輸出の許可が下りたことを、業界関係者を通して確認したと明らかにしました。
これまでガス状のフッ化水素に対しては輸出の許可が出ていましたが、液体フッ化水素の輸出が許可されたのは、これが初めてです。
産業通商資源部によりますと、輸出を要請したのは高純度フッ化水素で世界市場の70%を占める、日本の化学材料メーカー「ステラケミファ」で、この会社は、韓国向け輸出管理強化が実施された第3四半期の売り上げと営業利益が、前の年の同じ時期に比べて、それぞれ21%と88%落ち込んだということです。
今回の輸出許可によって、輸出管理強化の対象とされた半導体材料3品目の韓国向け輸出は、制限的ではあるものの、すべて許可されました。
産業通商資源部は、今回、日本政府が輸出を許可した背景について、理由もなく許可を出さない場合、不当な輸出規制と捉えられ、韓国の提訴によるWTO=世界貿易機関の紛争解決手続きで不利になりかねないと判断したのではないかと見ています。
韓国と日本の通商当局は19日、スイスのジュネーブでWTO提訴をめぐる2回目の2国間協議を行います。