金剛山(クムガンサン)観光地区の韓国側施設について、北韓が先月11日、「一方的な撤去もあり得る」と通告したことに対して、韓国政府は「韓国側が撤去する」と回答していたことが1日、わかりました。
与党関係者は1日、「北韓は通知文で、韓国側の回答の期限を先週初めまでとし、期限までに撤去作業にあたる要員を派遣しなければ、一方的に撤去するとしていた。政府は、北韓が示した期限までに返信を送り、韓国側が撤去すると伝えた」ということです。
また、政府は、北韓の元山葛麻(ウォンサンカルマ)観光地区の開発に韓国が参加する案を議論したいと提案したが、北韓はこれといった反応を見せていないということです。
北韓は、金剛山観光地区の韓国側施設を撤去したあとの開発設計作業にもすでに着手しているとされます。
与党関係者は、「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が撤去を指示した直後から、北韓は70人あまりの要員を投入して、設計作業を進めていると承知している」と話しました。
このため、初めから金剛山を独自に開発するという明確な目標を立てて、韓国側に撤去を求めた可能性が高いという見方が出ています。