アメリカのトランプ大統領の「必要なら軍事力を行使する」とした発言に対して、北韓の崔善姫（チェ・ソニ）第１外務次官は「意図的な発言であれば極めて危険な挑戦だ」と非難しました。
朝鮮中央通信が5日に伝えた談話のなかで崔善姫（チェ・ソニ）第１外務次官は、「トランプ大統領の武力行使の発言が不意の失言であれば幸いだが、意図的にわれわれに向けた計画的な挑発であれば話は変わってくる」と述べました。
崔次官はまた、トランプ大統領が金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長を「ロケットマン」と呼んだことについて「暴言の応酬が続いた２年前を想起させる表現を意図的に再び登場させるのであれば、それは極めて危険な挑戦だ」と警告しました。
トランプ大統領は３日、NATO=北大西洋条約機構の首脳会議に参加するため訪れているイギリス・ロンドンで行った記者会見で、北韓問題と関連して「必要なら軍事力を行使する」と発言し、金委員長を「ロケットマン」と呼びました。
一方、崔次官はトランプ大統領について「老いぼれのもうろくが再発したと診断すべきだろう」としながらも「わが国務委員長はトランプ大統領に対して、いかなる表現もしていない」と強調しました。前の日には朴正川（パク・ジョンチョン）人民軍総参謀長が同じくトランプ大統領の発言に対して「相応する行動をとる」と警告していますが、崔次官の談話はこれとは違って、過度に緊張が高まることを避けようとしている姿勢がうかがえます。