新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中国政府が国内のクルーズ船の運航を暫定的に中止し、その影響で、多数のクルーズ船が釜山港に向かっていることが分かりました。
長崎を出発し、シンガポールに向かっていた「MSCスプレンディダ号」は、当初中国に向かう予定でしたが、計画を変更し、現在釜山港に寄港しています。
このクルーズ船には、乗客や乗務員など合わせて1000人以上が乗っていて、クルーズ船から降りた人はいないということですが、これは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、釜山港湾公社が、事前に上陸自制を要請したからとされています。
このように、最近中国に向かっていたクルーズ船が釜山港に向かうケースが増えていて、入港の予定はなかったクルーズ船7隻が来月までに釜山港に入港することになったということです。
しかし、横浜港に停泊している「ダイヤモンドプリンセス号」からは7日までに61人の感染者が確認されたのを受け、クルーズ船に対する警戒が高まっています。
検疫当局は、クルーズ船に乗船して検査を行うなど、検疫方法や範囲を拡大するほか、釜山港湾公社は、1か月に1回実施していた防疫対策を週2回に増やすなど、特別防疫システムを稼動しています。
また釜山市は、クルーズ船の乗客による感染拡大を阻止するため、政府に対し、クルーズ船の入港禁止を申し立てる予定です。