横領や収賄などの罪に問われた韓国元大統領、李明博(イ・ミョンバク)被告(78)の控訴審で、ソウル高等裁判所は19日、1審判決より2年重い懲役17年、罰金130億ウォンの実刑判決を言い渡しました。
また李明博被告は健康状態の悪化などを理由に去年3月から保釈中でしたが、今回ソウル高裁が保釈許可を取り消したため、再び拘束されることになりました。
2008年から5年間、韓国の大統領だった李明博被告は、自動車部品会社「ダース」を実質的に所有して巨額の資金を横領した罪や、ダースのアメリカでの訴訟費用をサムスン電子に肩代わりさせるなどして総額110億ウォンを受け取った収賄罪などに問われ、2018年4月に起訴され、1審では、懲役15年、罰金130億ウォンの実刑判決を言い渡されていました。
起訴された当初の李被告の収賄額は111億ウォンでしたが、検察は控訴審の過程で、サムスンから李被告への追加の賄賂の存在をつかみ、控訴状を変更し、李被告の収賄額は当初より51億ウォン増えました。今回ソウル高裁は、このうち一部を収賄額として認めた上に、 大統領として在職している間に犯した賄賂については、刑を分離して宣告するという原則に基づいて、1審判決より量刑を2年増やしました。