新型コロナウイルスの感染者が集中した大邱・慶尚北道地域で、症状が軽い患者の隔離治療を行うため、3月1日から開設されていた「生活治療センター」の運営が、4月30日をもって終了しました。
この「生活治療センター」は、症状が軽いおよそ3,000人を隔離治療し、医療崩壊を食い止めるうえで決定的な役割を果たしたとされています。
新型コロナウイルスの感染者が減ったことを受けて、政府の対策本部は、大邱・慶尚北道地域に開設していた16か所の生活治療センターを段階的に減らしてきたのに続いて、4月30日、残っていた2つのセンターの運営も終了させました。
生活治療センターは、公共施設などを転用したもので、一日当たり数百人が陽性判定を受け、自宅で入院を待っている患者が1000人を超えて、重症患者でも入院できずに亡くなる事例が相次いで医療体系が崩壊する危機感が漂ってきたことから、軽い症状の患者の隔離治療を行うために開設されました。
そして16か所の生活治療センターで、およそ3000人が治療を受け、2800人が完治して自宅に戻ったということです。
大邱市は、新型コロナウイルスが再流行した場合に備えて、最大で3000室の生活治療センターを再び運営できるようにしています。