文在寅（ムン・ジェイン）大統領が就任3周年を記念して行った演説のなかで、南北協力に向けた意志を示したのに対して、北韓はこれといった反応は示さず、その一方で韓国の新北方政策を非難しました。
北韓の韓国向け宣伝用ラジオ放送「統一のメアリ」は10日、「不純な思惑が背景にある新北方政策」と題した解説のなかで、「韓国当局が新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに北方地域との協力を拡大している」と伝えました。
また「韓国が『新北方政策の多くが北韓とつながりがある』、『新北方政策を推進し、韓半島平和プロセスへの北方の国々の支持を得なければならない』と主張していることは見逃せない」と述べています。
そして、韓国の新北方政策は外部勢力の力を借りて南北の体制の統一を実現しようとした盧泰愚（ノ・テウ）元大統領の北方政策の二番煎じで、対決政策に過ぎないと非難しました。
北韓は今月8日から様々な宣伝メディを通じて「韓国政府の新北方政策が実現不可能な妄想だ」とする非難を続けています。
その一方で、文大統領が10日の就任3周年記念演説で、「米朝対話を眺めているのではなく、南北間でできることを探すべきだ」と提案したのに対しては、北韓メディアはこれといった反応を示さないでいます。