北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は5日、党中央委員会の政務局会議を開き、脱北者が軍事境界線を越えて北韓に戻ったあと、新型コロナウイルスの感染対策として、完全に封鎖された開城(ケソン)市について特別支援措置を行うことに決めました。
朝鮮中央通信は6日、「政務局会議で、国家最大非常体制の要求を受け完全封鎖された開城市の防疫状況や実態報告書を分析し、住民の生活の安定に向けた食糧と生活保障金を党中央が特別支援することを決定した」と明らかにしました。
また、これと関連する緊急措置をとることを、当該部門に指示したと報じました。
そのほかにも、党中央委員会で新しい部署の設置に関する機関についての問題も検討・審議したということですが、具体的にどのような役割を担う機関なのかは言及しませんでした。
北韓が政務局会議を開き、その内容を国内外に公開したのは今回が初めてで、金委員長の執権以降、国政運営や政策決定の手順を重視している点を内外にアピールするねらいがあるものとみられます。