韓国の団体がドイツの首都ベルリンの公共の場所に設置した慰安婦像を、地元自治体が撤去するよう要請したことがわかりました。
ベルリン市ミッテ区は現地時間の7日、像を設置したドイツ在住の韓国人団体「コリア協議会」に対し、今月14日までに撤去するよう命じ、自主的に撤去しない場合は、市当局が強制的に撤去するとしています。
この像は、自治体の許可を受けて先月末に設置されたもので、碑文には「第2次世界大戦当時、日本軍はアジア・太平洋全域で女性を性奴隷として強制的に連行した」と書かれてあります。
ミッテ区は「コリア協議会」が碑文の内容を事前に通知していなかったことを問題視し、「この碑文は韓国と日本の葛藤を招き、日本に反対する印象を与えている」として撤去を決めました。
これに対して「コリア協議会」は、「碑文について通知するよう求められてはいない。芸術作品を説明するには歴史的背景の説明が欠かせない」と反発し、現地で協力してきた50あまりの市民団体とともに、異議申し立ても含めて対応を検討するとしています。
この「少女像」の設置をめぐっては、日本の茂木外相が今月1日、ハイコ・マース・ドイツ外相とテレビ会談を行った際に、ドイツ政府に撤去するよう求めるなど、日本側がドイツ政府などに撤去にむけた働きかけを行っていました。