海洋水産部は21日、韓国海洋科学技術院のユ・シンジェ博士がアジア出身としては初めてSCOR=国際海洋研究科学委員会の議長に選ばれたと明らかにしました。
SCORは、海洋学の懸案などについて議論するために1957年に設立された国際的な海洋学術機関で、31の加盟国がアジア・アフリカなど発展途上国の海洋研究や、インド洋探査のような国際的な海洋研究プログラムを支援しているほか、海洋分野の持続可能な開発や気候変動に対応するための研究を行っています。
ユ博士は、海洋生態系の専門家で、気候変動や沿岸の水質汚染などの環境変化が、海洋の生態系に及ぼす影響について研究してきました。
東海海域の炭素の循環に関する研究など、国の海洋研究事業に参加したほか、黄海の生態系保全を目的とするUNDP=国際連合開発計画の「黄海広域海洋生態系事業」など、国際的なプロジェクトに参加した経験があります。
また、PICES=北太平洋海洋科学機関の議長を歴任し、2018年からはSCORの副議長を務め、加盟国からの高い支持を得ていました。
ユ議長の任期は、2020年10月から2024年10月までで、今後4年間、SCORの国際海洋学研究と関連事業を進めるうえで、中心的な役割を果たすものとみられます。