予防接種を受けた後に亡くなる人が相次いでいるインフルエンザワクチンについて、丁世均(チョン・セギュン)国務総理は28日、「専門家の科学的判断を信じて積極的に予防接種を受けてほしい」と呼びかけました。
丁国務総理は28日に行われた中央災害安全対策本部の会議で、「インフルエンザの予防接種を受けるのをためらっている人がいる」とし、「予防接種は続けていかなければならないというのが、専門家らの科学的判断だ」と強調しました。
丁国務総理によりますと、国が行っているインフルエンザの予防接種の対象者1900万人のうち、27日の時点で56%にあたる1060万人が予防接種を受けたということです。
朴凌厚(パク・ヌンフ)保健福祉部長官も27日に予防接種を受けたほか、疾病管理庁の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)庁長も予防接種を受ける予定だということですが、これは予防接種の安全性を強調する狙いがあるものとみられます。
韓国では、通常冷蔵保存されるワクチンの一部が常温にさらされていた問題などで中断されていたインフルエンザの予防接種が9月25日から再開されましたが、予防接種を受けたあと死亡した人が全国で相次ぎ、不安が高まっていました。
しかし、予防接種の被害調査班によりますと、26日午前0時の時点で重症の異常反応が確認され死亡した59人中46人の遺体を解剖して調べた結果、予防接種と死亡との因果関係は確認されなかったということです。