韓国の外貨準備高は、ここ1か月で100億ドル近く増加し、10年ぶりとなる増加幅を記録しました。
韓国銀行は3日、11月末現在の外貨準備高は4363億8000万ドルで、前の月より98億7000万ドル増えたと明らかにしました。これは2010年7月以降(117億4000万ドル増加)、10年ぶりの増加幅です。
韓国の外貨準備高は、ことし初めに新型コロナウイルスの影響で大幅に減りましたが、4月から増加に転じ、6月からは過去最高を更新し続けています。
韓国銀行は、国際的な低金利基調のなかで債券の収益率が高まったことで外貨資産の運用利益が増えたほか、ドル安によって国内の金融機関が保有する他国通貨のドル換算額が増えたことが影響していると説明しています。
また、ウォン・ドルの為替レートの変動や、為替相場の乱高下を防ぐために外貨当局が市場に介入する「スムージング・オペレーション」も影響を与えたものとみられます。
韓国の外貨準備高は10月末現在で世界第9位です。中国が3兆1280億ドルで最も高く、日本(1兆3844億ドル)、スイス(1兆217億ドル)などが続いています。