朴智元(パク・チウォン)国家情報院長は、最近、南北間で有意義なコミュニケーションがあったと国会に報告しました。
朴院長は9日、国会情報委員会の全体会議で「韓米首脳会談の前後に北韓と有意義なコミュニケーションをとった」と述べたことが、複数の会議参加者によって伝えられました。ただ、具体的な内容や時期、連絡窓口についての報告はありませんでした。
韓米首脳会談は、アメリカ現地時間で先月21日に開催されましたが、国家情報院はこの前後に北韓側と接触し、南北や米朝対話再開の必要性を説得するとともに、貿易・人道的協力など対北韓支援を提案した可能性があるとみられます。
北韓が韓米首脳会談の結果について、公式な立場を示していないことについて、朴院長は「公式な発表はしていないが、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長はアメリカの対北韓政策や韓米首脳会談に対する評価や分析をしているはずだ」と報告したということです。
また、朴院長は「金与正(キム・ヨジョン)党副部長や崔善姫(チェ・ソニ)第1外務次官など外務省当局者を通じて、今後、韓米ミサイル指針や人権問題について攻撃的な評価を発表するものと予想される」として、北韓が首脳会談の結果に不満を持っていることを示唆しました。
その上で、朴院長は「これはアメリカと対話するための通過儀礼にすぎない」として楽観的な考えを示したということです。