韓国の大手書店「教保文庫」の年間ベストセラー1位になっている本は、小説家イ・ミイェの「ダラグート夢の百貨店」でした。
教保文庫がことし1月1日から12月5日までの書籍の売り上げをまとめたところ、「ダラグート夢の百貨店」が出版から21週目でベストセラー1位になったほか、最近出版された「ダラグート夢の百貨店2」も2週目で1位になったということです。
「ダラグート夢の百貨店」シリーズの販売部数は、100万冊を超えています。
韓国の小説が100万冊を突破したのは、2010年代に、チョ・ナムジュの「82年生まれ、キム・ジヨン」とチョ・ジョンレの「ジャングル万里」がそれぞれ100万冊を突破しましたが、2020年代に入ってからは初めてです。
「ダラグート夢の百貨店」は、眠らないと入場できない夢のデパートで起きる神秘で奇妙で胸にジンとくるファンタジー小説で、「大人のための癒しの本」と称されています。
教保文庫は、「現実がつらい人々がこの本を読んで、幸せな夢を味わった」として、ことしの書籍市場の流れを表すキーワードに「夢」を選びました。
このほかにも、ファンタジー小説や、財産を増やす方法の「財テク」関連の実用書が多く売れました。
これは、新形コロナウイルスの感染拡大が長引くなか、住宅価格や生活物価の上昇など、不安な未来に備えて資産運用に関心を持つ人が増えたためとみられます。