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韓半島

北韓のコロナ関連の死者、小児の割合高い異例の結果

Write: 2022-05-18 11:45:12Update: 2022-05-18 13:44:24

北韓のコロナ関連の死者、小児の割合高い異例の結果

Photo : Getty Images Bank

北韓で新型コロナウイルスのオミクロン株が原因で亡くなった人のうち、10歳未満の小児の割合が異常に高いことがわかりました。
朝鮮中央テレビなど北韓メディアが17日に報じた統計によりますと、15日午後6時までに亡くなった50人のうち、61歳以上が17人で24%を占め、もっとも多かったということです。
次いで10歳未満が8人で16%、11~20歳と51~60歳がそれぞれ7人で14%でした。
世界的にも新型コロナの重症化率と死亡率が高齢者層で高いのが一般的ですが、北韓では小児の死亡率が高い異例の結果となりました。
韓国の疾病管理庁がまとめた17日午前0時時点の韓国の新型コロナの死者のうち、9歳以下は21人で0.09%でした。
北韓が死者の数を縮小して発表した可能性を踏まえると、実際に亡くなった子どもや乳幼児の数は、さらに多い可能性があるとの見方もあります。
高麗大学予防医学科のチェ・ジェウク教授は18日、聯合ニュースとのインタビューで、「死亡の原因が新型コロナと関連していることを前提にすると、異例の数だ」と話しました。
そのうえで、「北韓では結核予防ワクチンなど、乳幼児に必要なワクチン接種が円滑に行われておらず、栄養実態も劣悪であるため、そうした点が小児の死亡率を高めた」と分析しました。
嘉泉大学キル病院のオム・ジュンシク教授は、「北韓ではワクチン接種が全く行われなかったうえ、従来の疾病に対する治療もうまく行われていないため、すべての年齢層で、韓国の致命率よりも高いのは当然のことだ」と説明しました。
入院と薬による治療が難しい小児たちが、適時に治療を受けられなかった可能性があるとする見方も出ています。
オミクロン株は、肺や下気道ではなく、のどなど上気道で感染と複製が主に進むため、比較的気道が狭い子どもの場合、呼吸困難などの症状が伴うということです。
また、こうした症状の管理には、風邪薬や鎮咳去痰薬、解熱剤などが必要だということですが、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が15日、政治局協議会で新型コロナ関連の医薬品が適時に流通されていない点を指摘したことを踏まえると、薬の供給が住民の需要に追いついていないものとみられます。

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