政府は、ことし9月の臨時開放を目指している、かつてアメリカ軍基地があったソウルの龍山(ヨンサン)公園について、25日から13日間、一部のエリアを試験的に一般に開放することを決め、予約の受付を20日から始めました。
臨時開放するのは大統領執務室の南のエリアで、最近まで韓国駐留アメリカ軍の家族などが使っていました。
開放時間は午前9時から午後7時までで、2時間ずつ5回に分けて500人ずつが入場します。
来場者は案内に従って移動し、軍楽隊の演奏や写真展を観覧することができ、一部は先着順に大統領執務室の前庭を観覧することができるということです。
韓国駐留アメリカ軍は、第2次大戦終了の1945年から龍山基地に駐屯し、主力の地上軍を指揮する第8軍司令部を置いていましたが、2004年、韓国とアメリカは龍山基地を含むアメリカ軍基地をソウル南方の京畿道平沢市に移転することで合意し、その後、基地移転とともに、国立の都市公園としての整備が進められています。
こうしたなか、9日に返還された基地内の学校と宿舎に対して環境調査を行った結果、敷地の82%で基準値を超える汚染物質が検出されました。
国土交通部は独自の調査の結果、安全上の問題はないとしていますが、今回の公園開放を懸念する声が出ています。