NATO=北大西洋条約機構首脳会議に出席するため、スペイン・マドリードを訪問している尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は現地時間の28日、スペイン国王主催の晩さん会で岸田文雄首相と初めて対面しました。
大統領室によりますと、岸田首相がまず声をかけ、尹大統領の就任と韓国での統一地方選挙での勝利を祝福したということです。
尹大統領も、「来月10日の参院選での良い結果をお祈りする」と応じたうえで、「われわれは、参院選が終わったあと、韓日間の懸案を速やかに解決し、未来志向的に進む考えを持っている」と述べました。
これを受け、岸田首相は、「尹大統領が日韓関係のために努力されていることは承知している」とし、「日韓関係がより健全な関係に発展できるよう努力しよう」と話したということです。
この日、両首脳が言葉を交わしたのは3~4分ほどでしたが、29日に開かれる韓日米首脳会合などで対話を続けることにしています。
当初調整していた両首脳による略式会談は実現しませんでしたが、晩さん会で「遭遇」した両首脳が自然な形で言葉を交わす結果となりました。
NATO首脳会議に合わせて開かれると期待されていた韓日首脳会談は、参議院選挙を控えた日本国内の政治状況を考慮して見送られました。
尹大統領は、大統領選で当選した直後の3月11日に岸田首相と電話で15分間会談していて、当時岸田首相は、当選を祝うメッセージを伝えたということです。
また、就任式当日の先月10日には林芳正外相と面会し、岸田首相の親書を受け取っています。