急激に進行するウォン安を抑えるために、外貨当局が外貨準備高を使ったことから、韓国の6月末の外貨準備高は、この14年間で最も大きな減少幅を記録しました。
韓国銀行が5日、まとめたところによりますと、韓国の6月末の外貨準備高は4382億8000万ドルで、先月末より94億3000万ドル減りました。
この減少幅は、リーマンショック後の2008年11月に、117億5000万ドル減ったとき以来の最も大きなものとなりました。
先月は、ドルに対するウォン安が急激に進み、2009年7月以来、13年ぶりに1ドル1300ウォンを超えたことを受けて、外貨当局が為替レートの調整のために市場にドルを供給したものとみられます。
韓国銀行によりますと、外貨当局は市場を安定させるために、第1四半期だけで83億1100万ドルを売り越しています。
外貨準備高を資産別に見ますと、国債・社債などの有価証券は、前の月より62億3000万ドル減って4000億ドルを割り込み、3952億7000万ドルとなりました。また預金は192億3000万ドルで、26億４000万ドル減少しました。
IMF＝国際通貨基金に対するIMFリザーブポジションと特別引き出し権（SDR）は、それぞれ6000万ドルと5億1000万ドル減りました。
金（きん）はレートを反映させずに買い入れ当時の価格を表示するため、前の月と同じ47億9000万ドルでした。
韓国の外貨準備高は、5月末の時点では世界9位でした。