アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問によって米中両国の間の緊張が高まっているなか、朴振(パク・ジン)外交部長官が8日から2泊3日の日程で中国を訪問します。
朴長官は9日、中国東部の青島市で王毅外相と会談し、韓中関係や北韓問題、それに経済安保分野など様々な懸案について協議する予定です。
今回の韓中外相会談で朴長官は、今月末に控えている韓米合同軍事演習に対する北韓の挑発の可能性に備え、中国の建設的な役割を要請すると伝えられています。
また、アメリカ主導の半導体同盟「チップ4」は、中国は排除するものではないことを強調し、サプライチェーンの安定に向けた中国との連携を提案するということです。
特に、台湾海峡をめぐる緊張が高まっているなか、韓中両国は、地政学的対立を緩和するという基本原則を改めて確認するものとみられます。
朴長官は6日、カンボジアで開かれたASEAN=東南アジア諸国連合関連会議に出席したあと、仁川国際空港に帰国した際に、「台湾海峡の平和と安定は重要であり、これは域内の安全保障と繁栄において必須的だ」と話していました。
これを前に、外交部の高官もカンボジアで記者団に対し、「緊張が高まることで、韓国の国益や経済安保、サプライチェーン、韓半島の平和と安定が阻害されることがないように外交的努力を尽くしていく」と強調しました。