韓国の11月の輸出額が前年比で2か月連続で減少したほか、貿易収支が8か月連続で赤字となり、年間の貿易赤字は累計で400億ドルを超えたことがわかりました。  
 
産業通商資源部が明らかにしたところによりますと、11月の輸出額は去年の同じ月に比べて14％減って、519億ドルだったということです。
 
輸出はことし9月までは伸びていましたが、先月、減少に転じて以降、2か月連続の減少となっています。
 
これについて、産業通商資源部は、世界景気の減速や需要の低迷、トラック運転手らのストライキなどが影響したとみています。
 
品目別には、主力輸出品目の半導体の輸出額が30％近く減ったほか、石油化学製品も26%以上減りました。
 
これに対して輸入額は2.7%増えています。
 
なかでも原油や天然ガス、石炭などエネルギー資源の輸入額が27%以上増えました。
 
このため輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は70億ドルの赤字となり、ことし4月以降8か月連続の赤字となりました。
 
貿易収支の赤字が8か月以上続いたのは、通貨危機に見舞われた1997年以降、25年ぶりです。
 
年間の貿易赤字の累計も11月の時点ですでに400億ドルを超え、過去最高となりました。
 
政府は、「韓国はエネルギー資源への依存度が高く、厳しい状況だ」としたうえで、輸出品目の多角化や輸出先に合わせた戦略などをさらに強化する方針を示しました。