KORAIL(コレール)=韓国鉄道公社と全国鉄道労働組合は2日早朝、ことしの労働協約締結に向けた団体交渉で暫定合意し、組合側は予告していたストライキを撤回しました。
組合側は今回の交渉で、▲月給を18万7000ウォン引き上げること、▲昇進ポイント制による透明な昇進制度の導入、▲安全管理人員の拡充などを求めましたが、これに対して会社側が難色を示したため交渉が難航し、組合側は2019年11月以来3年ぶりにストライキを予告していました。
労使は1日の午後11時50分から5時間以上にわたって交渉を続け、2日早朝、主な争点をめぐって暫定合意に至りました。組合側は予告していた2日午前9時からのストライキを取りやめ、全ての列車が通常通り運行されています。
交渉妥結の背景には、ストが行われた場合、首都圏の列車の運行本数が減って車内が混雑することが想定され、梨泰院(イテウォン)の転倒事故による悲しみが癒えないなか、世論の悪化を招くとの懸念があったものとみられます。
ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社が1日に労使交渉を妥結させ、労組によるストが1日で終わったことも影響を与えたものとみられます。
トラック運転手らのストによる物流の混乱が、全国鉄道労働組合のストによってさらに広がるという懸念は回避されたかたちです。